雨が多い季節になってきました。
ジメジメとした中で雨が続き、気持ちが盛り上がらないという人も多いのではないでしょうか。
雨と同時にダメージを受けるのがお家です。築40年以上経つ私の実家も、リフォームを繰り返しながらも何度も雨漏りの被害に遭っています。
漏ってきたなと思ったら雨粒が落ちてくる場所に風呂桶を置いたものです。
しかし雨漏りを一度も経験したことがないお家もあると思います。その違いはいったい何なのでしょうか?
古い家が雨漏りをする?
雨漏りは我が実家のように、築年数が経過した家だけに起こる現象なのでしょうか?
確かに古い家は内側だけではなく、家の外側もどんどん経年劣化していきます。外壁にヒビが入ったり、屋根に傷がついたり・・・。
特に屋根は、一番てっぺんでお家全体を守っている傘のような役割を果たしてくれています。
しかし何かきっかけがない限り、ハシゴをつたって屋根の様子を見に行くことはほとんどありません。
雨漏りなどの被害が出てから初めてメンテナンスを行う人も多いので、修復するにはそれなりの時間と費用がかかってしまいます。
強烈な雨・風・豪雪地帯の雪、はたまた鳥が落としていった石など。屋根が空から受ける被害は想像を超えています。
一方新築のお家の場合はどうでしょうか?
最近の新築は屋根にも様々な強化加工がされているので、昔に建てられた家よりは衝撃に対する耐久性はあるでしょう。
また築年数が浅いほど蓄積されたダメージも少ないため、なかなか雨漏りまで発展することはありません。
しかし建築家の方が指摘するのは、たとえ新築であってもデザイン性ばかりを重視した建物には警告を行っています。
日本古来から伝わる軒(のき)がある家が少なくなってきていて、建物全体がフラットで凹凸のない作りのお家が増えています。
軒がないことで屋根に落ちた雨が直接外壁を伝って地面に流れようとするため、雨漏りが起きやすい状況を生んでいるそうです。
イメージとしては、古い家が傘のようなデザインであるのに対し、新しいスタイリッシュな家はカッパをまとっている感じでしょうか。
雨や台風が多い日本の気象環境の中で、本当にお家を守るデザインというのを今一度考える必要があるかもしれません。
一番上の階しか雨漏りはしない?
雨漏りは屋根に何らかの欠陥があって、天井から落ちてくるものという認識がないでしょうか?
しかし私の実家もよく雨漏りが起こっていたのは、3階建ての2階部分だったのです。
2階部分のすぐ上が3階のベランダ部分であればまだわかるのですが、そうではありませんでした。
これは雨樋(あまどい)といって、屋根にたまった雨水を地上に流すためのパイプが家に設計されているためです。
その雨樋の位置によっては、最上階ではなくても考えもつかないようなところから雨漏りが起こることがあるのです。
この場合比較的壁に近いところで雨漏りが起こりやすいですが、1階でも2階でもかかわらず雨漏りは起こるということがお分かりになるでしょうか。
雨漏りするのは一軒家だけ?
雨漏りの原因が屋根だけではなく雨樋や外壁が関係することが分かれば、一期家に限らず集合住宅でも起こり得ることが考えられます。
特に集合住宅で人気の角部屋には注意が必要です。
外に接している部分が大きいほど、壁一枚隔てた 自然からの影響を受けやすいということになります。
またベランダがある物件も注意が必要です。ベランダには通常雨水を流す排水溝がついていますが、この排水溝にゴミなどが溜まっているとうまく流れず溢れ出て、行き場をなくした雨水が少しずつ外壁を侵食し室内に流れ込む可能性があります。
さらに窓枠からの侵入も考えられます。寒冷地域では集合住宅でも2枚サッシになっていて防寒に優れた作りになっていますが、温暖地域では1枚窓の家も多く、経年により窓と外枠の隙間が生じ雨漏りならぬ「雨漏れ」が多くなります。
カーテンや窓枠周辺に黒カビが目立つようになれば、雨漏りの心配をした方が良いでしょう。
木造の方が雨漏りしやすい?
では木造住宅と鉄筋コンクリート住宅では、どちらが雨漏りの被害が大きいのでしょうか ?
一般的に木のほうが雨水を吸収しやすいイメージがあります。しかし実際には、鉄筋コンクリートで頑丈に見えるような建物でも雨漏りは発生します。
特にビルやマンションで鉄筋を使っている建物が多く、軒がなくのっぺらとむき出しのフラットなデザインの建物が多いのが特徴です。
屋根も三角屋根ではなく、外枠で囲った平面な作りの屋根がほとんどです。もちろん雨水を流す排水溝は設置されていますが、大雨などの被害が続くと排水溝までに流れる時間の間につなぎ部分から水が染み込んでいくことは避けられません。
ただし水の吸水性で言えば木造の方が早いです。したがって経年劣化による雨漏りのスピードが早いのは木造の方かもしれません。また木造住宅は腐敗が進んでいくと、湿気を好むシロアリが生息しやすくなる被害を被ります。
今では雨をはじく撥水加工を施したリフォーム工事も注目されていますが、材質に加工を施すのと同時に、雨漏りが起きにくいデザインを重視することも大切かもしれません。
以上のように、雨漏りが起きやすいのは屋根からだけではないということをお話してきました。
天井・外壁・ベランダ・窓枠・雨樋・排水溝。
外と家とをつなぐ場所から起こる雨漏りの可能性は、新築であろうがマンションだろうが鉄筋コンクリートであろうが関係ないのです。
壁や天井にカビを見つけたら、湿度だけではなく雨漏りの心配もしていきましょう。
雨漏りを発見した場合は、街の屋根やさん横浜(http://www.yaneyasan14.net)のような専門の業者に相談をしましょう。
まずは屋根の点検やお見積もり、ご相談は無料で行ってくれる業者に相談をすることがおすすめです。